妊娠出産あるいは性教育について
明けましておめでとうございます!楽しいお正月は迎えられたでしょうか?
私はおみくじは末吉だし、前厄だしで少々微妙な気持ちですが、、めげずにいきたいです。
お正月とは関係ないのですが、そして、まだまだうちの子どもたちには先のことですが、将来思春期になったとき、教えておきたいことが2つあります。親子ではなんだか恥ずかしい…でもとても大切だから伝えておきたいことの備忘録です。
ニュースで生まれたばかりの赤ちゃんが遺棄されたというものを目にするたびにとても胸が痛くなります。その子のお母さんがどんな気持ちで赤ちゃんを産んだのか、どんな状況に置かれていたのか、ニュースを目にしただけの私には分かりません。
きっといろいろな背景があって起こってしまうことなのでしょうね。
そして、少し前からできちゃった結婚、あるいは授かり婚が多くなってきているようですね。
確かに赤ちゃんが生まれることは幸福なことで、結婚前でも赤ちゃんを授かること自体はいいか悪いかは賛否両論あることと思います。でもどちらかといえば私は反対です。
なぜなら、赤ちゃんを産み、育てるには覚悟がいります。少なくとも私はそうでした。
それまでの自分の生活が一変してしまうし、子どもたちが大人になるまで自立できるように、しっかり自分で生きていけるように、何十年とかけて自分の時間とお金と手間ひまを費やして育てるのですから。
だから、一つ目。
将来大人になったときに、「赤ちゃんを迎え入れるのだ!」という覚悟を持ってほしい。
もしその覚悟もなしに、思いがけず親になってしまうことになったら、時間がないこと、やりたいことができなくなること、すべてのことにおいて子どものせいにしてしまうかもしれない。後悔とともに周りのせい、人のせい(この場合は赤ちゃん)にする人生を送ってほしくないのです。
二つ目は
赤ちゃんは必ずしも健康で元気に生まれるわけではない。
私は2人の子どもたちの他に生まれなかった子が2人います。
子宮外妊娠で卵管を片方切除し、※羊膜索症候群という珍しい病気で赤ちゃんをなくしました。
(私の場合はごく初期のころに羊膜索が頭や腕に付着してしまい、頭蓋骨が形成されなかったようでした。それによっておなかの中では生きられるかもしれないけど生まれたら確実に生きられないということでした。)
だからこそ、赤ちゃんが無事に生まれることは本当に奇跡みたいなものであるし、どんな子どもが生まれたとしてもすべて受け入れる覚悟が必要だと思います。
この2つのことをしっかり理解しておけばきっと悲しい結末は避けられるのではないかなと考えています。が、どうでしょう…。
さらに言えば、うちの子は男の子ですが、女の子の場合、妊娠出産によって体が傷いたり、あるいは最悪死んでしまうこともあり得るのですから、性については真剣に考えてもらいたいし、親の方もしっかりと向き合っていきたいですね。
※
羊膜索症候群(amniotic band syndrome)とは,胎盤の羊膜が機械的裂傷その他により1—数個の強靱な紐(索状物)となり,胎児の頭部・顔面・体幹・四肢などに絡み付き胎児に奇形を起こすものである.妊娠の初期の羊膜の裂傷,羊水の漏出がその発生と大きく関係しているようである.妊娠の中期や後期では胎盤に羊膜結節やPotter症候群(次回の予定)を起こすのであるが,この時期には羊膜索症候群の発生は殆ど無いように思われる.即ち,妊娠初期の料膜は恐らく裂傷・離断の過程で線維芽細胞等の活性化が起こるのであろうと推測している.胎児の傷害はその週数と索状物の多さに関係すると思われる.とくに早い週数のものは無脳症や頭部と胎盤の癒着が見られる.臍帯ヘルニアや側彎(Scoliosis)を起こす例もある1).
羊膜索症候群は奇形を発生させるが,上記のごとく遺伝性のものとは考えられない.当科でも約1500分娩に1例の割合で発生が見られるが,繰返した例はなかった.羊水穿刺の後で発生した例が文献的に記載されている2).
http://medicalfinder.jp/doi/abs/10.11477/mf.1409900762
臨床婦人科産科
カラーグラフ 胎盤の生理と病理.3
羊膜索症候群
より抜粋。